語源 【魑魅魍魎 (ちみもうりょう) 】

昔から,山や森林,川や沼などには,さまざまな化け物が棲んでいるとされています。それらの化け物・怪物・魔物を総称して 「魑魅魍魎」 と言います。

「魑魅魍魎」 なんて漢字は,日本人でも書ける人は滅多にいないでしょうが,先日,テレビのクイズ番組に出ていたモーリー・ロバートソンが見事に書けたのには,さすがに驚かされました。

この4つの漢字を漢字辞典であたってみると,次のように説明されていました。

「魑」 奇怪なヘビ,山の怪物
「魅」 何とも得体のしれない魔力で,人を惑わす妖怪。
「魍」 網をかけて見えなくする
「魎」 人間のように二本足で歩く化け物

まあ,個々の漢字の意味はそういうことですが,実際には 「魑魅」 と 「魍魎」 という 2 つの熟語の合成と考えてよいでしょう。

「魑魅」 は,山や森林の奥に棲んでいる,獣の形をした怪物とされています。

「魍魎」 は,川や沼などの水の中に棲んでいる怪神のことだそうです。

書物によっては, 「魍」 は, 3 歳ぐらいの幼児の姿で,赤黒い体で,眼は真っ赤で,長い耳を垂らして,人間の声を真似して人をだますとされています。


まだ電気などもなかった時代には,日が暮れて,村や町も闇に包まれると,こういった化け物たちが,山や川から湧き出るように現れて,空を行ったり来たりと跋扈したのでしょう。

空といっても,雲が漂うような高いところではなく,ちょっと高い木の頂にかかるぐらいの高さで彷徨っていたのだと思います。

そんな魔物たちと関わりをもったりしたら恐ろしいことになりますから,人々は早々と寝てしまうのがいちばん無難だったでしょう。ひたすら夜が明けるのを待つしかなかったでしょう。


しかし,電気が普及してきて,人が住んでいる地域が真っ暗になることもなくなりました。都会などでは,深夜でも煌々と灯りがともり, 「魑魅魍魎」 たちの活動する機会がなくなってしまいました。

でも,人間社会というのは不思議なものです。

「オオカミ」 にしても 「クマ」 にしても,人間にとっては恐ろしい動物なのに,それらの動物が絶滅しそうになると,それはそれで心配するようになります。保護活動が始まります。

「魑魅魍魎」 も,絶滅危惧種に指定されたかどうかは知りませんが,多分,何らかの保護施策がとられたのだと思われます。

その成果でしょうか。永田町や霞が関界隈には,私欲のために国民を騙す 「魑魅魍魎」 どもがはびこるようになりました。

------

** 《参考図書》 **

記号-番号 については,

《参考図書》 リスト
http://mobility-8074.at.webry.info/201606/article_35.html

を参照してください。

A-01 A-02 A-03 A-21 A-22 A-41 A-51 A-53
D-14 D-31 D-40 D-41

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック