語源 【鼻をあかす】

A) 去年のパリーグは,ソフトバンク・ホークスの黒柳が 42 本でホームラン王を獲得したが,その 1/7 の 6 本は,西武ライオンズのエースの下関投手から打ったものだった。下関はそのことをずっと恥ずかしく,また口惜しく思っていたが,今年の開幕戦で,下関はその黒柳を 5 打席連続三振にしとめて,黒柳の鼻をあかし,ようやく気分も爽快になった。

B) 斎藤の野郎,テストの成績がいつもトップで頭がいいことは認めるけど,いつもオレのことを 「万年2位のヤマさん」 だなんて抜かしてバカにしやがって・・・・。いつか,オレがトップの座を奪って,あの高慢ちきなアイツの鼻をあかしてやるからな。


「鼻をあかす」 とは,ひとことで言えば 〈他人を出し抜く〉 ことです。

しかし,どんな場合,どんな状況でも,他人を出し抜いたら,それが鼻をあかしたことになるかというと,私はそうではないと思います。

ある特定の状況下で他人を出し抜いた場合に, 「鼻をあかす」 が適用されるのだと思います。

その特定の状況というのは,自分が相手に対して,なんらかの 〈引け目〉 〈負い目〉 〈劣等感〉 を感じていて,そのことについて,ある時,自分が突然,優位に立つ状況が起こった時,相手の 「鼻をあかす」 ことができたことになります。


この 「鼻をあかす」 ということばは,もともとは江戸時代に,鼻をあかされた側の立場の人のことを 「鼻があく」 という言い方で使われていました。


よく, 「私は・・・」 「自分は・・・」 と言う時に,自分の鼻を指でさすことがあります。また, 〈得意になる〉 ことを 「鼻を高くする」 と言ったりします。

そんなことから, 「鼻」 には 〈自分を誇る〉 〈得意になる〉 というニュアンスが含まれています。

「鼻があく」 は,そういった自分の 〈誇り〉 〈得意さ〉 が消える,失せるという意味で使われました。

その 「鼻があく」 ことを他人の言動によってさせられると,「鼻をあけられた」 ということになるわけですが,それを,その他人の側から言うと, 「鼻をあけさせた」 ということになります。

「鼻をあけさせる」 = 「鼻をあかす」 ですから,より短い 「鼻をあかす」 ということばが一般的な言い方として定着してきました。

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** 《参考図書》 **

記号-番号 については,

《参考図書》 リスト
http://mobility-8074.at.webry.info/201606/article_35.html

を参照してください。

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