語源 【にべもない】

大学生の翔太は,友だちと旅行するのに必要な費用が,自分のバイト代だけでは足りないのだが,親がその旅行に反対していたので,優作伯父さんから借りようと思って電話をかけてみた。伯父さんは, 「う~ん・・・・, 2,3 万ぐらいなら何とか貸してあげられるけど, 8 万円もとなるとちょっとなあ・・・。こっちも今,けっこう厳しい状況なんで,ちょっと難しいなあ・・・。ごめんな」 と言って逃げられてしまった。仕方がないので,今度は信次叔父さんに電話してみた。しかし,叔父さんは, 「そんな 8 万もの金,お前に貸してやる義理なんかない」 とにべもなく断られてしまった。


まあ,借金の依頼を断るにも,いろいろな断り方があります。

優作伯父さんのように,自分の方の事情を話して,そういう訳で貸してやることはできない。悪いな。ごめんね。 と丁重に断る人もいます。

それに比べると,信次叔父さんは,ダメな理由の説明も,相手に対する気づかいもなく,頭から 「ダメ !!」 の一言で断っています。

この信次叔父さんのような断り方を, 「にべもない」 と言うことがあります。

まあ,要するに,愛想も愛敬もなく,素っ気なく,相手に対する気づかいもなく,ピシャッと断る態度のことです。


「にべ」 という魚がいます。食べられる魚だそうですが,おいしいのかどうか,私は知りません。 ・・・・・・というか,魚介類がいっさいダメな私にとっては,まずいに決まってます。

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この魚の浮き袋からつくる膠 (にかわ) のことも 「にべ」 といいますが,粘着力がものすごく強いのだそうです。

その, 〈ベタッとくっつく〉 の意味が,人との付き合いの強さに転用されて,他人に対する 〈愛想・愛敬のよさ〉 のことも 「にべ」 というようになりました。


その 「にべもない」 ということですから, 〈無愛想な〉 〈素っ気なくあっさりと〉 という意味になるわけです。


なお, 「にべ」 は 「粘 (ねば) 」 から転じたとしている説もあります。

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** 《参考図書》 **

記号-番号 については,

《参考図書》 リスト
http://mobility-8074.at.webry.info/201606/article_35.html

を参照してください。

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