語源 【鳥肌が立つ】

A) 1 月の朝 6 時は,外はまだ暗かった。新聞を取りに,パジャマのまま玄関を出たら,冷たい風がピューピューと音をたてて吹き流れていた。思わず体がブルブルッと震え,両腕に鳥肌が立ってしまった。

B) 私はヘビやゴキブリなど,大方の虫は特に怖いと思わないのですが,クモだけは絶対にダメです。ある晩,外から帰って着替えをしていて,被りもののセーターを脱いだ途端に,すぐ横の押入の襖に,足を広げた直径が 20 センチもある (少なくとも私にはそう感じられた) 大グモがへばりついていた。あまりの恐怖に,全身にゾワーッと鳥肌が立つのを感じた。

C) 千葉ロッテマリーンズは, 3 - 5 と 2 点リードされて迎えた 9 回裏, 2 死満塁で,清田を代打に送った。しかし,清田は 1 球目を空振り, 2 球目のストライクを見逃して,あっという間に追い込まれてしまった。ああ,これでもう終わり。ところが,次の 3 球目のカーブをきれいにすくい上げると,打球はライト方向にグングン伸びて,スタンドの中段へ突き刺さった。代打逆転サヨナラ満塁ホームランなんて,プロ野球全体でも,何年に 1 度のことだ。ロッテの大ファンの私は,そりゃもう,感動のあまり,体中に鳥肌が立ってきて,涙まで流してしまった。


皆さんも, 「鳥肌が立つ」 経験は何度もしていると思います。

一番多いのは,やはり 〈寒さ〉 が原因の時でしょう。男は特に,小さな駅の吹きさらしのホームのトイレなんかでオシッコをしていると,体が思わずブルッと震えて鳥肌が襲ってくる経験をしていると思います。

恐怖も鳥肌を起こす誘因になるとよく言われますが,私は上の B) の場合以外には,恐怖による鳥肌の記憶はありません。


まあ,理由が何であれ,鳥肌というのは一種の反射作用ですから,自分でコントロールできるものではありません。


参考図書の多くは,鳥肌は,寒さや恐怖が誘因となって立つものであって,嬉しさや感動で鳥肌が立つというのは誤用だとしています。

しかし,上の文例 C) は,私が実際に体験したことです。

「感動による鳥肌」 を誤用だと言っている国語の専門家の人たちは,素晴らしい感動なんてことを経験したことがないのでしょうかねぇ・・・・・。


ところで, 「鳥肌」 で私たちが普通に思い浮かべるのは,あの鶏肉のブツブツした部分です。

鳥肌B.jpg

まあ,日本語としての 「鳥肌」 は,鶏肉のブツブツと結びつけてもいいのでしょうが,実は 「鳥肌」 を英語で何というのか,和英辞典をあたってみたら 「goose flesh」 「goose pimple」 とありました。 「goose」 は鵞鳥 (がちょう) です。

言語の違いって,こんなところにも表れるんですね。

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** 《参考図書》 **

記号-番号 については,

《参考図書》 リスト
http://mobility-8074.at.webry.info/201606/article_35.html

を参照してください。

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