語源 【ださい】

人を軽蔑したり,けなしたり,バカにしたりする 「からかいことば」 は,新語が次々とつくられて,流行って (はやって) ,いつの間にかすたれていくことの繰り返しのように思います。

「ださい」 もそういったことばの一つで, 1970 年代あたりに使われだして,けっこう寿命の長いことばでしたが,平成になってから下火になりはじめたように思います。


「死語辞典」 というのがあって,もう使われなくなったことばを集めて載せていますが,その辞典では 「ださい」 は, 〈老語〉 扱いになっていました。つまり,まだ死語というところまではいっていないが,まあほとんど使われなくなったというような意味あいで 〈老語〉 に分類していました。なるほど,面白いですね。


「ださい」 の意味は,なかなか一言でいいにくく, 〈あかぬけしていない〉 〈カッコ悪い〉 〈センスがない〉 〈田舎くさい〉 などのニュアンスが微妙に溶け合ったことばのようです。


語源として,いちばん多く書かれているのは,本来は 「いなか」 と読む 「田舎」 をわざと 「だしゃ」 と読み,それを形容詞化するために,後ろに 「い」 を添えて 「だしゃい」 としたものから 「ださい」 に変えた,というものです。

もちろん,ふざけ半分でつくられたことばでしょうが,とうとう 『広辞苑』 にも 『大辞林』 にも,見出し語として掲載されるまでに成長 (?) してしまいました。


別説としてよく言われるのは, 〈埼玉県は都心から離れていて,埼玉県人はあかぬけしていない〉 というニュアンスで 「だって埼玉だもん」 と言ったのが,縮まって 「ださいたま」 から,さらに 「ださい」 になったという説です。

私も,かつて埼玉県東松山市に 7 年間住んでいて,今は埼玉県川越市に住んでいます。川越ももう 8 年になりますが,今後もよほどの事情の変化がなければ,このまま住み続けると思います。

埼玉県人として, 「ださいたま」 はあまりうれしくないですね。

これは,タレントのタモリが,からかい半分で言ったものとも言われています。

その真偽のほどははっきりしませんが,まあ,タモリにしても,タケシにしても,さんまにしても,所ジョージにしても,それなりのステータスにあるタレントや芸人の影響力はかなり大きなものがありますから,いくら笑いをとるためといっても,そういった人をバカにしたり,けなしたり,差別したりするおそれのあることばは,そう簡単に使ってほしくないと思います。


同じ 〈田舎くさい〉 のニュアンスで 「どさ回り」 の 「どさ」 をとって 「どさい」 と言ったのが 「ださい」 になったとする説もあります。


もう一つ, 「ださい」 の語源説として, 〈無駄に余計なものがあって,洗練されていない〉 の意味あいで 「無駄臭い」 という言葉ができて,それが縮まって 「ださい」 になった,としているものもありました。


語源にいくつもの説があって,なかなかどれと特定できないというのは,まあ仕方がないことだと思います。

でも,この 「ださい」 のように,せいぜい 30 ~ 40 年前に登場しだしたことばでも,語源は特定できないものなのですかねぇ。

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** 《参考図書》 **

記号-番号 については,

《参考図書》 リスト
http://mobility-8074.at.webry.info/201606/article_35.html

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