語源 【ニキビ】

私が中学生の頃 (昭和 30 年代) は,私も含めて男子生徒の 8 割ぐらいは,程度の差こそあれ,顔にニキビができていました。

ニキビ.jpg

私の場合は,写真ほどではありませんでしたが,頬や額に 10 粒ぐらいはできていたように思います。

私と同じ学年の生徒会長だったヤツは,ほんと,顔中ニキビだらけだったような・・・・。

女子もニキビはあったように思いますが,男子に比べたら,あまり目立ってはいませんでした。

2 年生の時,担任の先生にその男女差はなぜなのか聞いたことがありました。

先生は, 「ボクも知らないけど,調べてみる」 と言って,その次の日に, 「保健室の先生に聞いたら,ニキビは皮膚を不潔にしておくとできるもので,まあ男子は汗をかくことが女子よりは多いから,そのせいだろうって言ってた」 と教えてくれました。

確かに,その当時は,風呂を毎日わかす家はあまりなかったと思います。私の家はだいたい 1 日おきぐらいで,それでも結構わかす家だったようです。たいていは 3,4 日おきぐらいの風呂だったと思います。

だいいち,家に風呂がない家もけっこうあって,銭湯へ行くとなると,やはりそう毎日というわけにもいかなかったでしょう。

今の中学生,高校生はどうなのでしょう。身近にそういう年齢の子がいないので,よく分かりません。一般家庭における衛生・清潔の観念も行きわたっているでしょうから,ニキビのある子も少なくなっているでしょうか。

ウチの息子が中学生の頃,昭和の終わり頃,平成に切り替わる直前でしたが,特にニキビに気づいたという記憶はありませんので,できていたとしても,そんなにひどくはなかったのだと思います。

まあ,その頃は,風呂は毎日わかしていました。


さて, 「ニキビ」 の語源ですが,どの参考図書も 「ニキミ」 からの音韻変化としています。

「ニキミ」 は 「丹黍」 です。

「黍」 は,今では 「キビ」 ですが,昔は 「キミ」 と言っていました。イネ科の穀物の一種で,熟してくると粒の実の先が赤くなってきます。

キビ.jpg

昔は,このような赤土に似た色を 「丹色 (にいろ) 」 と言いました。丹頂鶴の 「丹」 も頭のてっぺんが赤い鶴のことです。

つまり, 「ニキミ (丹黍) 」 は 〈熟して赤くなった黍〉 のことです。

体の皮膚にできる吹き出物が,この赤味を帯びた黍に似ていることから,その吹き出物のことを 「ニキミ」 というようになりました。

その 「黍 (キミ) 」 が,江戸時代になって 「キビ」 と音韻変化しました。

マ行の音 (おん) とバ行の音が交錯するのはよくあることです。

「美」 (ミ/ビ)  「万」 (マン/バン)  「武」 (ム/ブ)  「亡」 (モウ/ボウ) などにみられます。

「黍 (キミ) 」 が 「キビ」 に変化したので, 「丹黍 (ニキミ) 」 も 「ニキビ」 と言うようになったというわけです。


なお, 「にきみ」 ということばは,古語辞典にも 〈腫れ物の一種。今のニキビか〉 との意味で載っています。平安時代の辞書に収録されているということばです。

その時代からすでにあった症状だったんですね。

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** 《参考図書》 **

記号-番号 については,

《参考図書》 リスト
http://mobility-8074.at.webry.info/201606/article_35.html

を参照してください。

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