《ア・ラ・カルト》 「わきまえる」 (森喜朗発言)

森喜朗オリンピック・パラリンピック大会組織委員会会長 (もうすでに,引責辞任していますが) が, 「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」 と発言して,女性差別だと国内外から批判されていました。

それに続いて, 「私どもの組織委員会の女性委員は,みなさん,わきまえている」 と発言してまたまたその 「わきまえて」 の意味がとりざたされました。


この 「わきまえる」 問題で,私はすぐに,30 数年前に自分が関わった国の委員会でのことを思い出しました。その委員会で,私の発言に対して,当時の委員長から 「立場をわきまえろ」 と言われたことを。


当時の建設省が 「視覚障害者用歩行誘導ブロック」 (いわゆる点字ブロックのことです) の敷設の指針を作成するために,関係する機関から 10 数人の委員を任命して,専門的な意見を求めるための委員会が組織されました。

その当時,私は視覚障害者の歩行訓練を実施していた福祉センターにいましたので,そういう立場での意見を求められて委員に任命されました。

最初の委員会で,建設省がすでに作成していた指針 (案) に基づいて審議が始まりました。といっても,どの委員もなかなか発言しませんでした。


委員長が, 「ご意見がなければ,この原案どおりに承認ということになりますが,よろしいでしょうか」 と言ったので,仕方なく私が意見を言いました。

視覚障害者用誘導ブロックといっても,実際には何種類かの製品があるのですが,建設省の原案では,そのうちのある限定の 2 種類のものを使うことが示されていました。

私は歩行訓練士として,実際に訓練を担当していましたから,その原案に示されている種類のブロックが,視覚障害者が靴底を通してブロックの違いを識別するのに最適なものとは思えなかったので,そのことを説明しました。

ところが,私の説明が終わるやいなや,委員長から 「○○さん (私のこと) は,このメンバーの中で一番若いようだが,こういう場でのお立場をわきまえておられないようですな。これまでブロックの敷き方がバラバラだったのを,国がせっかく統一してくれようとおっしゃっているのだから,今日の会議をゴタゴタさせないでいただきたい」 と威圧的な口調で咎められてしまいました。


冒頭の森前会長の 「私どもの組織委員会の女性委員は,みなさん,わきまえている」 発言も, 「自分たちの委員会の女性委員は,自分が,あるいは事務局が言うことにさからったりしない」 と言っているように聞こえてしまいます。


「わきまえる」 とは,本来は 〈ものごとの道理を十分に理解し判断して,適切にふるまう〉 ことのはずですが,その 〈適切にふるまう〉 の部分が, 〈お偉いさんに逆らわない〉 〈その場の空気を読む〉 〈長いものに巻かれる〉 というような意味に曲解される場合が多いと思います。

要するに, 「おとなしくしていろ」 「逆らうな」 「イエスマンになれ」 なのです。とてもこわいことです。

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この記事へのコメント

王島将春
2021年03月06日 20:53
はじめまして。福井市在住の王島将春(おうしままさはる)と言います。聖書預言を伝える活動をしています。

間もなく、エゼキエル書38章に書かれている通り、ロシア・トルコ・イラン・スーダン・リビアが、イスラエルを攻撃します。そして、マタイの福音書24章に書かれている通り、世界中からクリスチャンが消えます。その前に、キリストに悔い改めて下さい。ヨハネの黙示録6章から19章を読めば分かりますが、携挙に取り残された後の7年間の患難時代は、苦痛と迫害の時代です。患難時代を経験しなくても良いように、携挙が起きる前に救われてください。